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料理

2025年2月6日 · 文:Kiyo Darner · 約6分

うちの串が、すべてグルテンフリーである理由

うちの串が今の形になっているのは、ある一晩と、僕が食べさせてあげられなかった一人のお客さんのためです。

あの夜

Emilyは何年も前からJurakuに通ってくれています。その日は店がめちゃくちゃに混んでいる夜で、彼女はセリアック病の義理のお母さんを連れて来ました。

僕はホットステーション(火場)に立っていました。忙しい夜のあの場に立ったことがない方に説明すると、問題は調理そのものではありません。すべてが同時に進み、同じ台の上、同じトングで、一晩じゅう醤油が入っていた鍋やフライヤーの隣で作業しているということです。

きちんとやろうとすれば、手を止め、台を一度崩し、清潔な器具を出し直し、一から料理を組み立てることになります。暇な夜ならいい。あの夜には、その余裕がありませんでした。

グリルだけがきれいだった

僕の手元にあったのは、グリルでした。

前から串をメニューに入れたいと思っていて、ちょうどその機械を作り終えたところだったんです。まだ営業に投入していませんでした。そこを通るメニューは一つもない。醤油も味噌も、一度も触れていない。

偶然ですが、それが店内で唯一きれいな調理面でした。

設計の発想はサラマンダーを眺めているうちに出てきました。魚などの表面をパリッとさせるのに使うガスの上火焼き器です。セラミックが下向きに火を放ち、その輻射熱は直火では出せないほど強く、しかも均一です。それが欲しかった。ただし食材の上ではなく、下に。上下逆さまに作る方法を考えつくまで、しばらくかかりました。輻射の元になったのは、ガスバーナーの上に敷いた多孔質の溶岩石です。熱を均等に広げてくれて、炭火に近い、しっかりした燻香の焦げ目がつきます。

つまり、きれいなグリルと、他に出してあげられる料理のないお客さんが、同時にそこにありました。

タレのこと

その場でグルテンフリーのたまり醤油を使ってタレを組み立て、串を何本か焼いて出しました。メニューには載っていないものでした。まだ考えがまとまっていない、作りかけのものです。

少し落ち着いてテーブルに様子を見に行けたとき、みんなが食べてくれていました。全員が気に入ってくれました。義理のお母さんは、日本料理店で日本料理を一皿まるごと食べ切っていた。彼女にとって、そう頻繁に起きることではありません。

僕たちは、そのタレを残すことにしました。

醤油とたまり

ここが仕組みの核心なので、きちんと説明しておきます。

一般的な日本の醤油、濃口は、大豆だけで作られているわけではありません。大豆と小麦をほぼ同量使って醸造されます。この小麦はかさ増しではなく、香りや、バランスの取れたほのかな甘い複雑さの多くがここから来ています。そしてこれが、グルテンを避けている人にとって醤油が選択肢から外れる理由でもあります。

たまり醤油の出自はまったく別のところにあります。もともとは味噌を仕込む過程の副産物、もろみが発酵し、自らの重みで沈んでいくときに桶に溜まる液体でした。今もおおよそそういうものです。原料はほぼ、あるいは完全に大豆。仕込み水が非常に少なく、熟成期間はずっと長い。大豆9に小麦1くらいの比率で仕込む蔵が多く、大豆と塩だけで造る蔵もあります。小麦が少なく、大豆が多く、時間が長い。結果として、色は濃く、とろみがあり、旨味が深く、濃口のような立ち上がりの鋭さは控えめになります。

そしてここが、ほとんど誰も知らない部分です。 たまり醤油=グルテンフリー、ではありません。小麦を半分使う醸造ではなく味噌から生まれたものなので、小麦は一切入っていないと思われがちです。ですが、もろみに少量の小麦を使って仕込むたまり醤油は今もいくらでもありますし、製造ラインを共有していれば、レシピ上は含まれていなくても微量が混入し得ます。

つまりラベルの「たまり」の二文字は保証にはなりません。「グルテンフリー」と明記されたもの、できれば認証マークのついたものを選んでください。

うちが仕入れているのはそれです。たまり醤油ではなく、グルテンフリーのたまり醤油。別の買い物であり、値段も上です。

タレを一種類しか作らない理由

通常の焼き鳥のタレを用意して、必要な方のためにグルテンフリー版を併設する。その形も検討しましたが、やめました。

理由は実務的なものです。タレが二種類あれば、刷毛も二本、絞り容器も二つ、そして忙しい夜にその間を行き来する手は同じ一組です。一種類にすれば、その問いごとなくなります。

なのでタレは一種類、グルテンフリー、全部の串にそれを使います。そのために手放したものもあります。焼き鳥店の多くはタレか塩かを選べますが、うちは選べません。ただ、日本料理はほとんどすべてで醤油と味噌に頼っているので、串のセクションくらいは単純であってほしいと思っています。

味わい

うちのタレは、伝統的な焼き鳥のタレより少しとろみがあり、少し甘い。そしてたまり由来の、深く長い旨味があります。

これがグリルと噛み合います。溶岩石からの輻射熱は、重めのタレを焼き飛ばすのではなくキャラメリゼしてくれるので、タレが滴り落ちずに肉の表面で決まります。

焼き鳥そのものについて

串焼きは江戸時代の屋台料理までさかのぼります。炭火で焼いた鶏に、シンプルな甘辛い醤油だれ。屋台で売られていました。働く人の食べ物であり続け、今も日本のいたるところにあります。道端のカウンターから、それ一本でやっている専門店まで。

これが居酒屋にふさわしい理由は複雑ではありません。熱くて、塩気があって、早く出てきて、分け合う前提で、そして冷たい飲み物とほとんど何よりよく合う。

グリルの上にあるもの

鶏もも、豚バラ、牛ハラミ、鶏ハツ、黒豚ソーセージ、海老、北海道産ホタテ、イカ。野菜はトマト、豆腐、ズッキーニ、マッシュルーム。一本単位で頼めるので、一種類に決め打ちせず、四種類頼むこともできます。

ご飯にのせたければ、串焼き丼が串三本のせです。

Izakaya Jurakuで

串は、Lower East SideのIzakaya Jurakuのメニューにあります。看板メニューの一つになりましたが、それは元々の計画ではありませんでした。ラーメンと同じで、メニューの小さな一部のはずだったんです。

同じことをしているのは串だけではありません。手巻きに添える醤油も、グルテンフリーのものを使っています。

ご自身や同席の方がグルテンを避けているなら、遠慮なく伝えてください。メニューの他の部分もご案内できます。

乾杯!

  • Kiyo

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