2025年6月18日 · 文:Kiyo Darner · 約3分
うちわ:日本は平らな扇を輸入し、折りたたむほうを発明しました
夏になるとうちわを配っています。あの形にはちゃんと理由があって、ほぼ元手のかからない品物にしては、いい話が付いてきます。
二つの扇、二つの方向
日本には扇が二種類あって、しょっちゅう混同されます。
うちわは、折りたためない平らなほう。中国から日本に入ってきたもので、時期はおおよそ奈良時代、八世紀ごろ。長いあいだ、貴族と僧のものでした。
扇子は折りたたむほうで、こちらが日本のものです。平安時代に日本で生まれ、外へ出ていきました。まず中国へ、やがてヨーロッパへ渡り、折りたたみ扇は宮廷の装いの定番になります。欧米の人が「日本の扇」と聞いて思い浮かべるのは、日本が輸出したほうです。思い浮かべないほうが、日本が輸入したほうです。
江戸時代になると、うちわは上流のものではなく家庭のものになりました。竹の骨に紙を張ったもので、あの夏のある国では、単に「あるもの」でした。
どこで見るか
主に夏、それも屋外の行事です。
祭りでは配られ、売られます。盆踊りでは手に持って踊ります。歌舞伎や能では小道具として出てきますが、そこでの扇は涼をとっているのではなく、表現の仕事をしています。そしていまも、多くの人が日本の八月をホームで乗り切る道具です。
広告に使うのも、新しい話ではありません
名入りのうちわを配るのは日本で長く続いている習慣で、その理屈は、たいていの販促品よりずっとまともです。
チラシは受け取った瞬間にごみになります。七月のうちわは、相手が欲しいものです。受け取って、使って、持ち歩いて、しかも人前で自分の顔の前に何度も掲げます。最低でも一季節、しばしば何年ももちます。買える広告枠より長い。
うちのレンガの壁に並んでいるホーロー看板と同じ発想です。七十年にわたって日本中の店先に打ち付けられていたのは、掲げる側にとって本当に役立つ看板は、外されないからです。
うちのもの
自分たちのデザインで作って、QRコードを入れています。
新しいのはそこだけで、しかも小さな話です。うちわは昔からうちわがやってきたことをやり、コードは、見たい人がいれば見られるように付いています。夏に持って帰って、使って、取っておくかどうかはご自由に。
いい道具です。作っている理由の大半はそれです。
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